京つう

スポーツ  |京都府南部

新規登録ログインヘルプ


2015年05月05日

漸進性

 少しずつ伸ばす、増やす、進めることを「漸進」(ぜんしん)と言います。
「前進」ではありません。似てますけど。

 トレーニングの五大原則の1つに「漸進性の原則」というのがあるくらいメ
ジャーな理屈であり、ランニングの世界であれば、少しずつ距離を伸ばしてい
くとか少しずつペース水準を切り上げていくとかいうことがそれに当たります。
「誰だって、普通、そうしてるだろ!?」てなくらいに当たり前なことでもあ
りますね。

 しかし、その当たり前のことが意外と出来ていない、やっていないというこ
ともあったりします。漸進に対抗する概念の1つに、一発!があります。一発
ドン!と長く走ったり、速く走ったり…。

 昨今は、「フルマラソンを走る前に一度は30キロ走をやっておきましょう!」
ブームですが、確かに普段それほど走り込んでいないのに、いきなり42Kmも走
るのは厳しい…。その前に一度、30キロくらいは〜というのは間違いではあり
ません。

 それじゃあ、30キロならいきなりでも良いのか?とか、1回だけでも良いの
かというと、そこにやはり少なからず無理があったりします。30キロ走に到達
するまでの漸進が必要なわけですね。

 また、ふだん、ゆっくりでしか走っていないのに、突然スピード練習をやっ
たり、駅伝なんかに出てハーハーゼーゼーするのも同様です。その中間はどう
なるの?ってな感じです。

 こういうところで多くの方が、そういう距離やスピードに「慣れる」という
言葉を使います。まあ、一理はないこともありませんが、あまり効率的ではあ
りません。スポ根マンガの特訓とは違いますので、なんでもかんでも、ドカン
とやってそれに耐えられれば慣れる=順応するってほど甘くはありません。

 一度にドカン!は無理、非効率的でも、何回にも分けて少しずつ伸ばしたり、
増やしたり、進めたりすれば、身体も無理なく順応するだろうってのが漸進で
あり、実際、そのように機能するってことが生理的にも分かっているわけです。

 トレーニング計画も、この漸進性を前提に考えるべきであり、また、その評
価も同様であるといえます。
 
 ただ、頑張り度をどんどん上げて距離やペースを漸進させるというのはやは
り無理が生じかねません。頑張らないでも(今までと同じ頑張り度でも)走れ
る距離・ペースのステップを上げるのが本来あるべき漸進であるとも言えます。 




あなたはもっと速く走れます。
~健康とスポーツを科学する~http://fit-tec.com/
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

【フィットネス テクノロジー】

取締役 ストレングス&コンディショニングコーチ
ランニング学会認定ランニングコーチ         澁谷 和久
大原スポーツメディカル専門学校講師
東洋医療専門学校講師
日本体育協会公認パワーリフティング指導員
日本陸上競技連盟公認ジュニアコーチ
NISAQ認定SAQインストラクター

京都市南区吉祥院石原西町12-3   日産工業2F
電話 075-662-2010
FAX  075-681-4717
Eメール https://ssl.hp4u.jp/contact/site:fit-tec
滋賀支社  滋賀県彦根市竹ヶ鼻町631
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★



Posted by スピードシード at 00:03│Comments(0)
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。