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2021年03月28日

アメフト選手がもっと速く走れる❗

最大酸素摂取量


「体が使う酸素の量」が酸素摂取量です、その最大値が最大酸素摂取量です。

 「最大酸素摂取量」について酸素とエネルギー源(糖質、脂肪)を使ってエネルギーを産生する場合、単位時間あたり(1分間あ
たり)に酸素をたくさん取り込める、使える方が、エネルギーもより多く産
み出すことができます。そのため、最大酸素摂取量は持久力の指標の一つと
なります。

 これを高めるには?

・肺の換気量(空気を出し入れする量)を増やす
・心拍出量を増やす
・通り道を良くする(血管)、
・酸素を運搬してくれるヘモグロビンを増やす(多すぎてもダメなので「増
 やす」というより適正量を保つ)、
・筋肉での酸素の使い方をよくする

 などです。そのために、日々トレーニングをします。

 なお、筋肉…より、心臓や肺の機能の方が最大酸素摂取量に大きな影響が
あると言われています。ということは、心臓や肺の機能を強化することが最
大酸素摂取量の向上につながる…と言えると思います。ちなみに最大心
拍数はトレーニングで大きく変化することはありませんので、それでも最大
時の心拍出量(1回拍出量×心拍数)を大きくするには、1回拍出量の増加
=心臓を大きくする、心臓の筋力を上げることが必要になります。


 最大酸素摂取量は、12分間走やシャトルラン から推定もできます。12分
間を全力で走る、シャトルランでゼーゼーはあはあマックスまで追い込む…
というところで発現するとも言えます。また、そのような、短時間を全力で
駆け抜ける、1500mや5kmなどは最大酸素摂取量の高低がタイムに密接に関係
しています。マラソンの場合は、確かに低いより高い方が有利ですが、それ
だけではなく、「ある程度」の強度で長く走り通さなければなりません。
「筋肉で酸素を受け取りエネルギーを産出する力」がどれだけあるかも鍵に
なります。


澁谷和久

速く走れるのには理由がある。
http://fit-tec.com/   


Posted by スピードシード at 12:58Comments(0)

2021年03月12日

呼吸

呼吸は多少なら自分の意思でコントロールができて、短時間ならば息を止め
たり、やろうと思って深呼吸もできますが、走っていて苦しい時に「もっとも
っと酸素が欲しい!」と思っても意図的に換気量を増やす事はできません(体
が欲している量は増やすことができても。もっと多く!というわけにはいかな
い)。それは、体の状態を脳がキャッチして制御しているからです。

 そのコントロールをしているのは呼吸中枢です。血液中の酸素と二酸化炭素
の濃度は、血管(脳に血液を送り出すところと体に血液を送り出すところ)で
チェックしてその情報を呼吸中枢に送る、肺胞がちゃんと動いているかどうか
もこの中枢に情報が送られる、そして中枢から呼吸筋(横隔膜など)に命令が
いって、呼吸のリズムや深さが作られたり調節されたりしています。

 酸素が減ったり二酸化炭素が増えたりしなければ、普段の何気ない穏やかな
呼吸が続きますし、逆になれば換気量を増やせ!という命令が発令されて呼吸
筋にもっと働いてもらうことになります。そのため、もし、もうちょっと酸素
が欲しいから(?)と呼吸数を意図的に増やしたとしても長くは続けられませ
んし、多少は息を止めていてもすぐに苦しくなって呼吸を始めることになるの
です(「息を止めていよう」より呼吸中枢からの命令の方が強い)。


 さて、少々話は変わりまして、ビルドアップ走のように少しずつペースを上
げながら走っていると、途中から呼吸が弾み出します。その呼吸がハアハアし
出したところを換気性作業閾値(VT)と言います。換気量(1回換気量×呼吸
数(回/分))が急に増え出すところ、とも言えます。

 走るペースと比例して換気量が増えるのではなく、あるところから急に増え
出す、そのポイントです。正確に測るには走行中の呼気ガスを分析しなければ
なりませんので、なかなか測定のチャンスはありませんが…。

 なお、閾値といえば、LT(乳酸性作業閾値)の方がメジャーかもしれません。
VTとLTの発現はほとんど同じペースと考えられています。少しずつペースを上
げて走っていると、あるペースから血中乳酸も換気量も増え出す、ということ
になります。

 同時に増え出すものの、乳酸が増え出したから換気量が増える、というよう
なことではなく、それぞれに上がる理由があると考えられています。換気量が
増え出すのは、体がより多くの酸素を欲し、二酸化炭素の排出を求めていると
も言えますが、交感神経が活発になることでアドレナリンが増えたり、血中の
カリウム濃度が上がることも関係していると言われています。
  


Posted by スピードシード at 19:57Comments(0)

2021年03月10日

心肺機能

「心臓の大きさってどのくらいでしょう?」と聞くと、にぎりこぶしを作っ
て、このくらい…?というような返答をされることがあります。多分、どこか
で「心臓の大きさはにぎりこぶし大」と教えてもらって頭の片隅(?)にとど
まっているのでしょう。

 ちなみに、握りこぶしの大きさそのものが、その人の心臓の大きさを表す…
ということではありません。でも時々、そう信じている人がいたりします。体
が大きければ心臓も大きい、はずですが…。


 さて、「スポーツ心臓」という言葉は多くの方がどこかで耳にしてきている
と思います。このスポーツ心臓とは、長期間の持久的なトレーニングにより、
「心臓が大きくなった」状態とも言えます。病的な肥大ではなく、トレーニン
グを繰り返したことでの適応です。

 心室が大きくなり、心筋が厚くなったことで心臓が大きくなったのです。心
室が大きくなれば、一度に送り出せる血液の量も増えますし、心筋の収縮力が
強くなれば、より絞り出せる=これもまた送り出せる血液量の増加に繋がりま
す。それらによって1回拍出量が増加することになります。


 心臓の容積と最大酸素摂取量は比例するとも言われています。きつさマック
スでゼーゼーはあはあの時に、最大心拍数は同じ(トレーニングを継続しても
あまり変わらない)でも、送り出せる血液量(1回拍出量)が以前より増えれ
ば、身体中に送れる酸素の量も多くなるからです。最大酸素摂取量に関わる因
子は他にもいろいろありますが、この心拍出量の増加の影響はとても大きいと
考えられています。


 また、心臓が大きくなることによって、安静時心拍数も少なくなりますね。
1回拍出量が多ければ、そうせかせか動かさなくても十分な酸素を体に送れる
…というわけです。心拍出量やら最大酸素摂取量やら、ましてや心臓の大きさ
などはそうそう測れるものではありませんが、安静時心拍数であれば簡単に測
ることができます。起床時に測定することを習慣としても良いでしょう。朝目
覚めて、体を起こす前に測るものですから、二度寝は要注意ですが。
(また、体調などによっても安静時心拍数は変動しますから、小さな変動は心
臓の能力を表しているものではありません。)


 ちなみにスポーツ心臓は、トレーニングへの適応によるもの、ということは、
トレーニングをやめたら、スポーツ心臓ではなくなる=サイズダウンします。



澁谷和久

速く走れるのには理由がある。
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Posted by スピードシード at 15:41Comments(0)

2021年03月04日

トレーニング強度

トレーニング強度が異なれば、得られる効果の種類が違う。

 得られる効果とは? 
それは、目指すに必要な諸機能の向上です。

 スピード、スピード持久力、スタミナ、敏捷性、そして、それらに伴う必要な筋持久力です。
 
 なんでもかんでもたくさん練習すれば良いというわけではありません。

それらをバランスよく高めることで、競技力は、効率よく向上していくのです。


 トレーニング強度が異なれば、得られる効果の種類が違う。


 強度=(弱)で、より長く。(ロングジョグ等)
  → スタミナの強化 

 強度=(中)で、適切な距離を。(テンポ走等)
  → スピード持久力の強化

 強度(強)で、短い距離を。(レペテーション)
  → スピードの強化

こういう使い分け、計画の組み立てが大事です。

 これらは、季節・段階によっても、バランスの組み方が違ってきます。それ
がいわゆる「期分け」の基本となります。

 そして、筋持久力。スタミナを長く維持するのに必要な筋持久力もあれば、
速いスピードを出すのに必要な筋持久力もあります。それとこれとは違うので、
1つの練習で全部カバーすることは出来ません。

 インターバルなどは、そういう幅広いところをカバーするために、時期
・段階によって、スピードレベルや本数を変えていくのです。決して追い込め
ば追い込むほど効果的…なわけではないわけです。追い込まずに何本出来る
か!というところでも評価に値する練習になるのですよ。

 そして、本数度外視でより強く追い込むこともまた、違った効果を得る術と
なります。繰り返しますが、それとこれは違うのです。



澁谷和久

速く走れるには理由がある。
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Posted by スピードシード at 15:34Comments(0)